2011年5月7日土曜日

「世界を虜にする企業 -ZARAのマーケティング&ブランド戦略-」を読んで

ヘスス・ベガ著の「世界を虜にする企業 -ZARAのマーケティング&ブランド戦略-」を読みました。著者はヒューレットパッカードやサンタンデール銀行を経て、ZARAを運営するインディテックス社で働いていたそうです。(今現在はリテールコンサルティング会社のCEO)

この本のメインテーマは「セクシーカンパニーとはどういう企業か」という事です。著者は例としてZARAの他にApple、スターバックス、ヴァージンといった企業を挙げています。
そもそも私はこの「セクシーカンパニー」という言葉自体が初見でした。要約すると「セクシーカンパニー」=「消費者にも従業員にも魅力的な企業」といった感じです。そしてその魅力に性的な欲望(リビドー)が反応しているという話でした。

正直なところタイトルの「マーケティング&ブランド戦略」に関してあまり具体的な記述はなく、いくつかの過去のケースとエッセンスが描かれているだけでした。ちょっと残念です。恐らく著者は戦略云々ではなく、現在の社会で成功するための理念の様なものを読者に伝えたいのでしょう。

著者の考えは非常に良く伝わってきました。ただ願わくばもう少し具体的な戦略、特に世界最高といわれている生産管理体制について触れて欲しかったです。