2011年5月11日水曜日

「コトラーのマーケティング3.0 -ソーシャル・メディア時代の新法則-」を読んで

今日は「マーケティングの神様」として有名なフィリップ・コトラーの新著「コトラーのマーケティング3.0 -ソーシャル・メディア時代の新法則-」を読んだ感想を書いていこうと思います。同氏はご存知の通りマーケティング業界ではあまりにも有名で、現代マーケティングの祖と言われています。私も何冊か著作に目を通した事があり、今回も新著が出たという事で読んでみました。


内容:

コトラーはマーケティングが下記のように変化してきたと言っています。

マーケティング1.0 (製品中心、産業革命によって誕生)

   ↓
マーケティング2.0 (消費者志向、IT技術の発展によって誕生)

   ↓
マーケティング3.0 (価値主導、ニューウェーブの技術によって誕生)


ここでの「ニューウェーブの技術」とは、低コストなデバイスやインターネット及びオープンソースの事で、個人や集団が互いに繋がったり交流したりできる環境をもたらす技術のことです。(SNSなどが良い例)そして現在はまだ1.0や2.0の段階のマーケティングを行う人も多いと書いてあります。

3.0では企業は自らのコアとなる価値を、消費者のみならず従業員やチャネルパートナーとも共有しなければならず、持続可能性を包括したビジョンをアピールする必要があると述べています。

そういった前提をもとに、有名企業のケーススタディを交えつつ話が展開されていました。
最終的に3.0時代の重要条件を「10原則」としてまとめ、本が締めくくられています。



感想:

全体として良くまとまっており、ソーシャルメディアやグリーンマーケティングを知る上で分かりやすい内容です。ただ平易に纏められているため、所謂入門書的内容で物足りない気もしました。理論が矛盾している気がする部分もありましたが、次世代マーケティングのエッセンスを簡単に知るには良い本だと思います。